【不妊治療】ネガティブを原動力にして手に入るもの

妊活がうまくいかないと頭の中がネガティブ思考に支配されることがあります。人と自分を比べてしまって、どうしても落ち込みます。そして、子どものいない人生を送ることになる可能性に焦り、そうであってはいけないと不安でしょうがなくなります。ネガティブ思考になってしまうのは仕方がないとして、なぜそこから抜け出せないのでしょうか。そして、ネガティブ思考から抜け出せなかった先には何が待っているのでしょうか。筆者の体験から、辿りついた考えをお話したいと思います。

目次

つきまとう焦り

これは私の体験談です。私は30代前半の頃からかなり焦っていました。「早く子どもを作らないと不妊治療で苦しい思いをする」「絶対に二人以上産みたいから早く1人目を産まないと」と思っていました。

この焦りは、ネット上にあふれる情報を目にすることで、日に日に植え付けられていきました。その上、もう十分焦っているというのに容赦のない親からのプレッシャー攻撃。そして、周囲の同年代や年下の知り合いが妊娠した、出産した、という情報を耳にするたびに湧き上がる悲しさ嫉妬心拭い去れない劣等感加速する焦り不安

叶えたい夢を叶えられない自分と、何の苦労もなく叶えてしまう知人たちとを比較して、ストレスフルな毎日を送っていました。

頭ではわかっているけど

人生うまくいかなくてネガティブな時、「そりゃ私だってポジティブになれたらどんなにいいかと思うけど無理なんだよ」と思っていました。なぜならば、悲観的な思考はいつも消えなくて、「今を楽しむ」というのはめちゃくちゃ難しかったのです。

よくあるアドバイスに、「焦るとできにくいよ」「マイナス思考だと嫌な現実を引き寄せてしまうよ」などがありますが、私にとっては全然意味のないアドバイスでした。焦りや不安が良くないと頭では分かっているのに、抜け出せないのです。

不妊は先の見えないトンネル

ネガティブから抜け出せない理由

頭では分かっているのに抜け出せない理由。一向にうまくいかないのにも関わらず。それは、ネガティブの中にもどこかに打開できる希望があったからではないでしょうか。

希望があったから、その希望を消さないために、あえて抜け出さなかったのでしょう。ネガティブを原動力にして頑張れていたから、原動力をなくしたら不幸一直線になりそうで怖かったのでしょう。

希望が散って

39歳の時に転機が訪れました。不妊治療を続けても、未だに赤ちゃんを抱けない現実。私は諦めの境地に入りました。私は体力がある方ではないし、不妊体質なので、年齢を考えると二人、三人きょうだいは可能性が極めて低い。産めたとして一人。そう気づいた時が、一つの節目となりました。

きょうだいを育ててみたいという希望を捨てきれなかった日々から一転、諦めの境地に入ってようやく次のフェーズに入ったのです。

ネガティブを原動力にして手に入ったもの

身をもって実感しました。ネガティブを原動力にして頑張ってきても成果が出ないということを。手に入ったのは、「苦しかった過去」と「報われない現実」でした。この一連を体験した今なら分かるのです。手に入らないことに焦点を当てて苦しむよりも、「今」を楽しむことの方が本当に大事!これは赤ちゃん以外の望みにも言えることだと思います。

ネガティブを原動力にして願いが叶うこともあると思います。でも、ネガティブを原動力にしてもしなくても、叶うときは叶うし、叶わないときは叶いません。苦労と結果はイコールではありません。

手に入れたから、先に進めた

ネガティブ思考のまま頑張り続けて、最終的に願いが叶わなかった場合、精神的に受けるダメージは過酷なものです。私は、諦めの境地に入ってからやっと、このままじゃいけないと思って動き出せるようになりました。

「どうせ叶わないのなら、ほかの何かを手に入れたい」と思いました。鬱々とした毎日はもういらない、今できることを楽しめる自分になりたいと思いました。

まとめ

ネガティブ思考を原動力にして頑張ってきた私が手に入れたものは、苦しかった過去」と「報われない現実でした。そのことに気づいたことで、「そんなものしか手に入らないなんてバカバカしい」と思い、今できることを楽しむ生活にシフトするためのスイッチがやっと入りました。

結果からいうと、ネガティブを原動力にして頑張ることは全くの無駄というわけではありませんが、もし過去の自分に会えるなら、早く事実を教えてあげたいです。

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