不妊は時間の無駄だと思っていますか?いいえ、そんなことはありません。未来の赤ちゃんからプレゼントされた、自由と時間の価値を感じてください。
不妊は時間の無駄ではない
子どもを待っている私たちは、子育て中の女性たちに比べて、「自由」と「時間」をプレゼントされています。通院など妊活に必要な時間を抜いても、毎日の数時間、積み重なれば数百時間もの時間は、未来の赤ちゃんからのプレゼントです。しかし不妊に悩む私たちはそれに気づかず、実際はただただ無駄な時間として消えていくように感じますよね。
時間を上手に使えていなくても大丈夫
積み重なれば数百時間というのは、そうなって初めてわかることであり、まさかこんなに長期間妊娠できないとは思ってなかった場合が多く、実際には「この時間を使って計画的に何かにチャレンジ」など無理な話です。「すぐにはできないかもしれない」と不安に思っている人でさえも、期待の気持ちが少しでもある限りは、気持ちを切り替えて妊活以外のことを楽しむ余裕はないと思います。「今周期こそは」「今年こそは」という一心で、毎周期、毎周期、全力で妊娠に向けて情熱を注いでいるのですから。そして「来月はもしかして」、「数か月先はきっと」と期待し、赤ちゃんのために持てる限りの精神的余裕や体力、そしてお金や時間を温存しておきたいのですから。これは未来の母親として、決して悪いことではありませんよね。
不妊で悩むとはそういうものだと思います。妊娠だけにこだわらなくても自分にとって幸せに感じられることや楽しくて夢中になれることはあるはずだと頭ではわかっていても、我が子を産みたい気持ちと、我が子がいなくて悲しい気持ちは、いつでもべったり心に貼り付いていて、ほんの少しの時間でも解放されません。うつになる人がいるのは当然のことだと思います。夫の支えがなく孤独にがんばっている人は尚更です。
だから、落ち込んでばかりで時間を有意義に使えない人は、自己嫌悪に陥る必要はありません。周りが理解してくれなくても、不妊で悩んだことのある人にしか分からないことだと思います。
思いつきで使ってOK、すべてが糧となる。
未来の赤ちゃんから与えられたこの時間は、その時その時の思いつきで使っていいのです。計画がないゆえに無駄にしてもいいし、やけくそになって無駄遣いしてもいい。その時々で必ず、楽しい瞬間や嬉しい瞬間があります。美味しいものを食べたり、行きたいところに行けたり、嬉しい会話ができたり。その瞬間の積み重ねが、未来の自分を作っていきます。
今一番したいのは何よりも子育てです。子育てこそ、妊活中の私たちにとって一番の望みであり一番必要な経験です。だから他にしたいことが思いつかなくて落ち込むことも多いです。それは自然な思考です。でも母親になりたい私たちにとって、子育てしていない期間は人生に深みを増すための大事な期間だということを思い出して、元気を出したいと思います。成長できないわけでも幸せになれないわけでもありません。少し心に余裕がある時には、本を読んだり、映画をみたり、行きたいお店に行ってみたりできます。仕事に打ち込んで、経験値を増やせます。身軽に友達と遊び、自分とは違う価値観や知識を吸収したり、自分の人生に必要だと思う体験がいろいろできます。頑張れば新しく資格をとったりもできます。
不妊期間は考え方次第で幸せです。私に与えられた貴重な期間です。
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