赤ちゃんを抱いた人を見ると、反射的に湧き上がる嫉妬心。それまで仲良かった人ともぎくしゃくしてしまいがちです。相手は悪くないのに、責めるような気持ちになってしまう自分に嫌気がさすことがあります。こんな時、どうやって乗りきればよいのでしょうか。
嫉妬するのは自然なことだと自分を許そう
人は、羨ましいという気持ちから、人に対して負の感情を抱くことがあります。「欲しい物が手に入らないからって不機嫌になったり攻撃的になったりするのは子供っぽくて情けない」、そんな見方もあるかもしれません。でも考えてみてほしいのです。赤ちゃんって、自分や周囲の人生を大きく変える授かりものです。欲しい物が手に入らなくて拗ねることとは、次元が違います。単に手に入らないということではなく、思い描いていた家族像の喪失であるため、喪失体験に近いのではないでしょうか。
その気持ちが周りに理解されるかと言ったら、経験者以外にはなかなか理解されないでしょう。でも自分だけは自分を責めないであげてください。嫉妬するのは自然なことです。自分の大切な人を失ったら悲しみのどん底に突き落とされるのと同じことです。大切な人を失ったら立ち直れないのと同じことです。嫉妬するあなたは少しも悪くありません。辛い思いによく耐えています。
経験者にしか分かってもらえないかもしれませんが、嫉妬しながらも耐えて日常を過ごしていることは、称賛されるほどの頑張りです。
見えないところで、思いきり泣こう
嫉妬心が湧いた時にどうすればいいのでしょうか。その場をどうにかやり過ごしましょう。心を無にして笑って流すのも良し、その場から逃げ去るも良し。あなたが辛いと感じていることを人は想像していないということは意識しておいた方がいいです。
だから、その場から離れたところで、思いきり泣いたり、自分へのご褒美をあげたりしてください。我慢せずに、自分の気持ちを受け止めてあげてくださいね。
その頑張り、無駄ではない
多くの人は、この感情を一生知らずに生きていくでしょう。でも、あなたは違います。この辛さを経験した者として、同じような立場の人を傷つけないように配慮してあげることができます。それは将来、誰かを救うことに繋がります。
そしてあなたは、嫉妬心を抱きながらも、すべての人のお腹に宿った命は当たり前のことではなく、とてつもない奇跡であると知っています。そう感じられる感性を一生大事にしていってください。この感性を持つ人が、これからの人生のどこかで発揮する命に対する優しさは、回り回っていつか自分に返ってくるでしょう。
コメント